2006年04月14日

CPEは、氷山の一角

 昨日の投票のことは、どう報道されてるのかな?

CPE関連は、もう、全国版ニュースでは、ほとんど取り上げられなくなってる。
「モンペリエ・プラス」と、地元紙「ミディ・リーブル」を探しに行く。
大学を横切って近道をしよう。と、思ったら、閉まっている。
しかも、警備員(+ドーベルマン)の見張りまでついている。「???」

正門前で警備する警官と、道を挟んで、大学構内に入れずにいる学生集団を発見。
何が起こったのか、集団の端にいる学生を捕まえて、聞く。

 「封鎖をするために中に入りたいわけじゃないのに、私たちのことを警戒して、
 大学長が大学を閉めてるの。」

大学「封鎖賛成派」だった、熱心な活動家集団なのである。なになに…。

 「CPEは撤回されたけど、CPEは氷山の一角で、その他に解決しなきゃいけないこと
 はたくさんある。僕らは、もっと大きな枠組みでフランスの将来を見てるんだ」

高い理想を抱えているのが、わかる。
 
 「じゃあ、現状を改善するために、フランスの若者は、具体的にどんなことをしたら
 いいと考えてるの?」

 「(しばし、遠い目)。個人的には、現在、政府が進めてる民営化を食い止めるべきだ
 と思う。資本主義は、貧富の差を広げるだけだから。大学も、資本主義が始まってる
 けど、本当に、危険だよ。このままじゃ、高いお金を払わないと、認められる資格が取
 れなくなるようになる。そうしたら、貧しい家の子供は、どんなに頭がよくても、
 将来を約束されたレベルの高い大学には入れなくなるんだよ!」
  
小1時間、立ち話。まっすぐな眼で語るのが、印象的。とても純粋である。
だからこそ、みんなで集まると、思わぬ方向に行ってしまう可能性があるんだろうなぁ。
大学長が大学を封鎖(!)する気持ちもわかるなぁ。

そして、「超」資本主義の国・日本で育った私は、フランス人の意識に染みついている、社会主義的思想を感じ取るたび、この国を丸ごと理解するには、まだまだ勉強が足りないなぁ、と実感する。

もっと、いろいろな人に話を聞いてみなければ。
(おいおい、本業は大丈夫なのか?)

 etudiants.JPG   polices et etudiants.JPG
  左からエリザ、ガブリエル、マニュ         左・学生集団、右・警察
   熱く持論を展開。話は尽きない           う〜む。わかりにくいなぁ…

映画:「ミディ・リーブル」紙の記事の要約です。
 見出しは「CPE:名誉の戦闘。ポール・ヴァレリー大学での悲喜劇」


『昨日朝、ポール・ヴァレリー大学(文学部)に数百人の学生が、大学封鎖をめぐる紛争を終結させるために集まった。
封鎖が開始されたのは、2月23日のこと。「機会均等法」と「CPE」に、抗議するためである。

しかし、CPEが葬られた今、何が学生たちを分裂させているのか?

キャンパスの入り口で、一連の法律の撤回まで、活動を続行する「封鎖賛成派」は、金網を設置している。大学長主催の投票にボイコットを呼びかけるためだ。
彼らの主張は、「ただ総会のみが、合法である。なぜならば、総会のみが討論可能な場所だからである」。
明らかに、あまり説得力のないレトリックである。
投票を待つ列の中に、封鎖解除に投票するように、呼びかけている学生たちがいる。

警備係も大学長の呼びかけで集まった職員も、投票の失敗を試みる30人ほどの「封鎖賛成派」を食い止めることはできなかった。
この肉弾戦を喜んでいる、熟年教員の姿も見られる。

防御の甲斐無く、「封鎖賛成派」の学生は、投票所の一つに入り込み、投票箱と投票用紙を逆さにし、緊張は最高潮に達した。
2つめの投票箱が、1つめの投票箱と同じ運命を辿ろうとしたその時、ジャン・マリー=ミオセック大学長は、投票の中断を決意。
その結果、「封鎖賛成派」、「封鎖反対派」の間に対立が起こる。

喧噪の中、相手の言うことに耳を貸さない者同士の、会話。
事務局前で、封鎖の象徴である椅子を、取り除く「封鎖反対派」と、それをまた戻す「封鎖賛成派」。

「冷静になりなさい。解決策は、投票に戻ることです」と、ミオセック大学長が介入。
数分後、大学長は学生証を掲げて挙手をして、学生の意向を計る。
火曜日に大学を再開するために、大学を封鎖することを宣言。

「封鎖賛成派」はAG(総会)を招集。
どの質問も、どの提案も、「封鎖賛成派」の意見に反対している。
事の展開にパニック状態になり、「封鎖賛成派」を静めようとの試みも虚しく、何人かの「封鎖賛成派」学生は「不信任案」を提出し、大混乱の中、AGを中断すると脅すまでにいたる。

「封鎖賛成派」の2人がマイクを取り、「我々は決着を先延ばしにするだけだ。現実的になろう。我々は敗北したのだ」と言葉をかける。
大学解放のための投票、喜びと涙、両派の間に、真の会話がはじまった。
そして、「封鎖賛成派」は続ける。「我々は、この二ヶ月間、最高の活動をした。改革すべきことは残っているけれど、それでもしかし…」』


あぁ。読んでるだけで、ワクワクしてくる。光景が目に浮かぶよう。
主要登場人物がわかるだけに、おもしろい。
しかし、また、肝心なところを見逃しちゃったなぁ…。
posted by うふふ at 23:48| Comment(2) | TrackBack(1) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは!

とても現地の状況がわかる内容で勉強になります。調べてもらってありがとうございます。でも試験もがんばって下さいね!(^^)

学生の一人の意見は、日本でも同じようなイメージを持っている人が多い気がします。自分もかつてそうでありましたが、いろいろ歳をとるにつれ、擦り切れるにつれ(苦笑)、考えも変わって来ました。こちらでそのことについてのコメントを書きかけていたのですが、長文になってしまったので、ご迷惑かと思い。自分の所にエントリーを新たに書きました。

あくまでもイメージですが、日本の学生もディスカッションするとまだまだ捨てたもんじゃないなとも思うことも多いです。熱い気持ちを忘れないで欲しいと感じると共に、自分にもあったかもしれないそんな日々を懐かしく思っています。
Posted by Bab at 2006年04月15日 16:20
私も同感です。様々な国の学生と話すにつけて、日本の学生はしっかり教育されている、と思うことが多いです。国籍ではなく、個人差も大いにありますが、全体的に。

勉強…。はい。来週から(!)、がんばります。週末、もう予定が入っているので…。
机に向かう勉強が、必要なのはわかっているのですが、ここにいないとできない勉強(?)のほうが、おもしろくて…。言いわけですが…。
Posted by うふふ at 2006年04月15日 17:27
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意見の検証の重要性とネットを使った討論(フランスの学生の意見から)
Excerpt:  CPEに関することをネットで調べていましたら、フランスに留学されているフランス...
Weblog: Study
Tracked: 2006-04-15 21:49